家を買うために、都市ガス地域からプロパンガス地域に引っ越しました。
そしたら、年間のガス代が倍に!
どうにかしようと思って何気なく検針票を見たら、なんと!
どこにもガスの基本料金や単価が書いてないのです。
それで、インターネットでプロパンガス料金の計算方法を調べてみたら・・・。
ガス会社によって計算式はおろか、基本料金や単価も違うらしいのです。
なんか、いろいろわかりにくい。
ということで、今回はプロパンガス料金の計算方法について、5分でわかるようにマトメたいと思います。
私と同じくプロパンガス料金に疑問を持ってる方は、参考にどうぞ!
では、さっそく。
プロパンガス料金の計算方法
まず、プロパンガスの料金形態をパッと把握するために図解にしてみますね。
プロパンガスの料金形態は、こんなふうにわかれています。
では、順番に説明していきます。
まずプロパンガス料金の計算方法は、ざっくり2タイプあります。
以下に挙げてみますね。
- 二部料金制
- 三部料金制
名称だけでは意味が分からないと思うので、詳しく説明しますね。
二部料金制
二部料金制は、内訳が基本料金とガス使用量に応じた従量料金にわかれます。
ガス料金 = 基本料金 +(ガス使用量 × 従量単価)
この計算方法は、とてもシンプル。
ガス使用量に単価をかけて、基本料金を足せばいいだけです。
たくさんのプロパンガス会社が採用しています。
三部料金制
三部料金制の内訳は、基本料金と従量料金と設備使用料にわかれます。
ガス料金 = 基本料金 +(ガス使用量 × 従量単価)+ 設備使用料
設備使用料が別枠になるとガス料金が高くなりそうですが、そうではありません。
二部料金制では、基本料金の中に設備使用料を含めています。
三部料金制では、それを分けることで料金の透明性を高めているのです。
- ガスメーター
- ガスボンベ
- 圧力調整器
では、上記の維持費を除いた、三部料金制の基本料金には何が含まれるのでしょう?
たとえば、こんなものが含まれます。
- 月1回の検針費用
- 保安管理費用
- ガス会社の運営経費
続けて説明しますね。
プロパンガス料金の従量単価の計算方法
プロパンガス料金は、従量料金(従量単価×ガス使用量)の計算方法によって3タイプに分かれます。
こちらも挙げてみましょう。
- スライド型
- 原材料費調整型
- 固定型
それぞれ、説明しますね。
スライド型
スライド型は、ガスの使用量によって従量単価が変わるタイプです。
ガス料金 = ガス使用量 × 従量単価(使用量によって変動) + 基本料金
一般的には、ガス使用量が多くなればなるほど従量単価が下がります。
なので、ガスのヘビーユーザーほどお得になる料金形態です。
- 10.0m³以下:400円/m³
- 10.01~20.0m³:380円/m³
- 20.1m³以上:360円/m³
スライド制の難点は、料金テーブルがわかりにくいこと。
ガス使用量に応じて従量単価が変わるので、パッと計算しにくいです。
たとえば25m³のガスを使ったとすると、ガス代は以下のようになります。
(10m³ × 400円)+(10m³ × 380円)+(5m³ × 360円)= 9,600円
ちなみに、都市ガスもスライド型を採用しています。
参考 東京ガス「ガス料金表」
プロパンガス会社は、料金表を載せていない会社が多いようです。
原材料費調整型
原材料費調整型は、原料の調達コストや季節変動に合わせて料金が上下します。
都市ガス会社は、上述のスライド型と併用して採用しています。
ガス料金 = ガス使用量 × 従量単価(原料代によって変動) + 基本料金
たとえば、こんな感じです。
- 1月:400円/m³
- 2月:410円/m³
- 3月:390円/m³
原材料費調整型では、統計にもとづく3か月の平均原料価格をもとに毎月ガス料金を変動させるのが一般的です。
この方法は、他の料金形態に比べて透明性が高いと言われています。
固定型
固定型は、ガス使用量や原料調達コストによらず従量単価が変わりません。
ガス料金 = ガス使用量 × 従量単価(使用量に関わらず固定) + 基本料金
二部料金制と組み合わさると、一番計算しやすい料金形態になります。
プロパンガス料金は不当値上げに注意
わが家のプロパンガスの料金は、二部料金制の原材料費調整型です。
原材料費の高騰などを理由に、ときどき値上げがありました。
ただ、ひとつ気になる点が・・・。
値上げばかりで、ほとんど値下げがないのです。
じつは、プロパンガス業界には、安い単価で契約しておき徐々に値上げするという商慣習があるようなのです。
プロパンガス契約の注意点
あなたは、営業マンからこんな言葉でガス会社の切り替えを迫られたことはないですか?
「うちに変えてくれたら、単価がこんなに安くなりますよ!」
もし、ガス料金が安すぎるようなら注意しましょう。
目安は、以下の価格です。(地域により、違いがあります)
- 基本料金:1,500円~
- 従量単価:350円~
上記の料金より低過ぎるようなら、ガス会社の値上げ方針を確認しておきましょう。
まとめ
ガス料金の計算方法は、6種類にわけることができます。
あなたが契約しているガス会社が、どれを採用しているか知っておきましょう。
値上げや値下げがある場合は、原材料費調整型かもしれません。
その場合は、貿易統計にもとづいて値上げがあれば値下げもあるはずです。
「値上げばかりでおかしいな?」と感じているなら、ガス会社に値下げがない理由を聞くといいです。